みかんとフェレット

観劇が好きです。ネタバレあります。

スコット&ゼルダ 東京楽

東京楽でした。2回目の観劇です。
良いな〜と思ったのは、やっぱり最初観た時と同じでした。

「唸るほどの金」
ザ・ミュージカル!!って感じで煌びやかでとっても素敵!
こういう華やかなナンバーは誰が観ても楽しめるのではないでしょうか。
スコットとゼルダが富と名声を手に入れ、連日パーティを開催しているという曲です。
やっぱり燕尾服にジャズダンスは最高!ジャスティス!!!
中河内さんの魅力を最大限に発揮できるナンバーでした。
ダンスがキレッキレで、最高にかっこよかったです。

「華麗なるギャッツビー」
離婚したいというゼルダを部屋に監禁し、その時に閃いた華麗なるギャッツビーを書き上げるシーン。
静かな舞台上でタイプライターとタップの音が響き渡り、スコットの集中力が高まっていく様を表現する演出がとても素敵です。

あと素晴らしいのはやはり濱田めぐみさんですね。
抜群の歌唱力と存在感。
正直2幕半ばくらいでちょっと眠くなっていたのですが、濱田さんの歌で目が覚めました。
眠気を飛ばしてくれるパワーがありました。

ウエンツさんは、前よりビブラートの伸びが良くなってた気がしました。
でもやっぱり濱田さんが隣にいるとなぁ〜(-_-)
もっと声の響く俳優さんだったらな…と思ってしまいます。

スコット&ゼルダという作品そのものとしては、そこまで入り込めなかったかな…というのが正直な感想です。
何でだろう…。
ダンスとか曲とか、好きな部分はあるのですが、ストーリーそのものに入り込めなくて。
今日は2回目だったので前より楽しめるかと思ったのですが…うーん(-_-)
スコットとゼルダは、その全てが一般的ではなく、2人にしか理解できない世界でした。
なので、わたしはその2人よりも、精神病院に入院するゼルダにインタビューをしに来たベン・サイモンに共感しました。
おそらく、この作品を観た多くの人がベン・サイモンに共感すると思います。
「全ての人間があなた達2人のように才能に恵まれるわけではなく、多くの人間は妥協や詭弁で自分を誤魔化しながら生きている」(うろ覚え)というセリフは印象的で、その通りだと思いました。

そして2人の鮮烈な生き様や、2人の間に憎しみだけでなく確かに愛があったことを知り、アメリカを代表する作家であるスコットだけをフューチャーするのではなく、2人に寄り添った「スコット&ゼルダ」を書き上げるベン・サイモン。
彼のように特別な才能に恵まれなくとも、自分のやりたいことを見据え、人生に爪痕を残す生き方は素晴らしく、わたしの目指すべきものだと思いました。

あ、そういえば東京楽終わって会場を出たら、演出の鈴木裕美さんがいらっしゃってびっくりしました。笑